『飛空士シリーズ』 犬村先生にコメントをいただきました! 

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    こんばんは。(野)です。
    本日、無事に『とある飛空士への誓約9』が発売されました!
    この巻をもって8年近くにわたった長期シリーズが完結となりました。
    ということで編集担当としてはいろいろな出来事を振り返り非常に感傷的になっているところなのですが、
    ここで読者のみなさんへ向けて犬村小六先生よりメッセージを頂戴いたしましたのでご紹介させていただきます! 
    新作についても触れていただいているので楽しみにしてください!!



    犬村小六です。
    あとがきは読後感を壊してしまうので本編では書かないことにしているのですが、今回、『とある飛空士への誓約9』をもって飛空士シリーズ完結ということで、ガガガ文庫公式ブログにてこうして書かせていただくことになりました。

     
    しかしなにを書けばいいのやら……と考えてふと、第一作『とある飛空士への追憶』はいつ書き始めたっけ……と気になってファイルの作成履歴をあたってみたら、06年7月でした。その当時は数か月間も人間と口をきかないのが当たり前でろくに仕事もなく、ぼろアパートで卵かけごはんばかり食べながら、誰にも頼まれてない原稿をひっそり書き始めたわけですが、それから9年近く経ってまともなものも食べられるようになり、改めていろんなものを運んできてくれたタイトルだなあ……としみじみしたりしてます。第二次世界大戦、プロペラ飛行機、旧日本軍……とライトノベル業界では「絶対に売れない」と目されるモチーフを用いてここまでやってこれたのもひとえに読者のみなさまのおかげと本当に本当に感謝いたしております。誓約9巻を読み終えたあと、「このシリーズを読んで良かった」と思っていただいたなら、これに勝る喜びはありません。
     
    イラストの森沢晴行先生にも大変大変支えていただきました。毎度毎度、手前勝手な希望に応えてくださって感謝しております。個人的に誓約9巻のカバーイラストが一番のお気に入りです。Y浅さん、G志堅さん、N村さん、歴代担当編集諸氏にも心から感謝を。何年やってもおのれで内容を制御できない未熟者のわたくしにお付き合いいただいてありがとうございます。どの出版社に持ち込んでも誰も読んでくれなかった「追憶」をY浅さんが読んで評価してくださったおかげでいまがあります。誓約9巻ではN村さんに何度もの書き直しに付きあっていただいて、おかげさまでなんとかかたちに仕上げることができました。後半クライマックス、200ページ超の戦闘シーンを書くにあたっては各シーンのイメージが脈絡もなくバラバラに存在しているだけで全くつながっておらず「本当にこれを書き上げることができるのか?」と途方にくれることもありましたが、細かいところまでご指摘いただいたおかげでなんとか乗り越えることができました。何年やってもいつまでも暴走や脱線を繰り返す愚か者なので、今後ともご指導いただけますと幸いです。ほんとスミマセン。
     
    さて。全17冊の物語をめでたく完結まで書き上げることができて、おぼえの悪いわたくしも、なんとなく小説の書き方がわかったような気がしないでもないです。もしかしたらわかっていないかもしれませんが、ともかく、多くを学ぶことができたのは確かです。作劇というものは一生かけて登り詰める高い高い山だと思ってますが、とりあえず一合目に着くことはできたのではないでしょうか。先のことはなにもわかりませんが、なにはともあれ、とにかく二合目を目指して登っていこうと思っております。
     
    そう、二合目で思い出しましたが、少しばかり準備期間をいただいて、来年夏くらいに新シリーズをガガガ文庫ではじめる予定です! 内容は「幼なじみが酷い目に遭う」以外になにも決まってませんが、とにかく構想中ですのでまた読んでいただけますと大変ありがたいです。
     
    とりとめもありませんが、ともかく読者のみなさまのおかげで、とても楽しく有意義な7年9ヶ月を過ごすことができました。できればこのまま幸せな時間をつづけたいので、みなさまに喜んでいただけるよう、飛空士シリーズを通して学んできたことを生かして、より良い新作シリーズにしたいと思ってます。来年の夏くらいにまたお会いしましょう。それでは。
     
    2015 11月某日 犬村小六